2021/11/25

なぜ韓国がMVP?新型コロナ「成功」7カ国に選出 新規感染者数は最多更新なのに

◆コロナ対策「成功」と「失敗」の国を分析

米国の大手総合情報サービス会社「ブルームバーグ」が「新型コロナ時代の勝者と敗者 安全な国ランキングで1年間を振り返る」のタイトルで記事を掲載した。新型コロナウイルスへの対応に成功した国と失敗した国について分析している。

 

ブルームバーグは1年間、53の国や地域を対象に新型コロナ対策や経済対策について統計を取っている。統計結果によると、最初の頃は隔離措置や移動制限など、厳しい対策を講じた国や地域が「成功」の上位に入ったが、現在は高いワクチン接種率と社会・経済活動の正常化を両立している国が上位にランクインしている。

 

ただ、ランキングは変動している。ニュージーランドやシンガポールは一定期間、トップを維持していたが、デルタ株が流行して感染者が急増し、再びロックダウン(都市封鎖)せざるを得ない状況に追い込まれた。イスラエルはワクチン接種をいち早く進めて制限を緩和したが、ワクチン未接種者を中心に感染が再拡大した。

 

こうした移り変わりがある中、順位が安定して「シーズンMVP」に近いとブルームバーグが挙げた国が7つある。北欧のノルウェー、デンマーク、フィンランドに、スイス、カナダ、アラブ首長国連邦。そして、アジアで唯一選ばれたのが韓国だった。ワクチン接種、デルタ株との闘い、経済活動の再開、全てにおいて常に平均を上回ったとしている。

 

◆「MVP」の韓国では「成功の実感ない」

さらに、新型コロナ対応に成功した7カ国の共通点に、医療分野の堅固な安全網や社会的結束を挙げている。ところが、この評価に韓国の国内では疑問の声が上がっているという。

 

韓国では感染者を拡大させないために、濃厚接触者を徹底的に追跡したり、感染者を原則、隔離させたりする「K防疫」で、感染者を減らしてきた。文在寅大統領は「K防疫は世界一」と自信を見せていたが、新型コロナと共存して経済回復にシフトする「ウィズコロナ」に移行してから、感染者が急増している。新規感染者は4000人を超えて過去最多を更新。重症者の数も増え、病床はひっ迫している。

 

韓国駐在の記者によると、国民からは「政府のウィズコロナは失敗」という声が上がっている。ブルームバーグから「MVP」に選ばれた結果を知った国民の1人は「今の状況が評価の対象になっていないのではないか。新型コロナ対策が成功したか失敗したかを判断するのは、まだ早い。感染対策も経済対策も成功しているという実感がない」と話しているという。

 

ブルームバーグは記事の中で、「調査によって明確になったことが1つある」と述べている。「過去の実績が将来の成功、あるいは失敗を保証しないことだ」。韓国の他にもドイツやロシアなどでは、新規感染者や死者の数が最近になって過去最多を更新している。一方、日本は東京でも新規感染者が1ケタとなるなど、落ち着いた状況が続いている。ランキングの確定は、まだ先になりそうだ。

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